HIGH FASHION PRO
Comments from Yuka Washizu
鷲巣裕香
Yuka Wasizu
Yuka Wasizu
今回の撮影は、1930〜40年代のイメージでというお話をうかがっていました。
前半はフェミニンで、カラフルなヘアや衣装だったので、そこにイメージを合わせましたが、衣装やヘアの色を化粧にも入れたりして、顔だけが別物にならないように一体感を求めました。そして、あまり綺麗になりすぎないように、質感などでモダンさを出しています。目元にもグロス感を入れたりして肌の質感を生っぽく、人っぽさを残したのです。それによって完全に彩良ちゃんを消すわけではなく、第一に彼女の綺麗さを残し、印象が変わっても美しいようにと心がけました。
後半はマスキュリンということで、ちょっと男性的な印象のときも彼女らしさが残る美しさを意識しつつ、影の入れ方を骨っぽく、眉頭の部分をまっすぐにしたり、頬の取り方も女性の場合はもう少し丸く柔らかくするところを、男性っぽく四角く、線っぽく取るようにしています。こちらも1930〜50年代のイメージがベースで、少し目元のラインなどをはっきりさせました。すごくナチュラルなわけでもなく、ヌーディーすぎたりもしない、シネマチックな感じですね。昔の無声映画に出てくるような男性をイメージしました。
HANJEEさんのヘアの濡れた質感で、30〜40年代そのままではないモダンさが出たかなと思います。その濡れ感も、ただ濡れている感じだと汚れた感じに見えてしまいますが、彼女の品は残したかったので、ヘアの質感と肌のバランスで、衣装を含めた統一感を意識しました。