MAGICAL RAINBOW

島村美咲さん
Misaki Shimamura

大沢かおりさん AFLOAT
Kaori Osawa

島村美咲

プライドを作品のモチーフにしたきっかけを教えてください。

M 恋愛をモチーフにしているのですが、最初に案を考えたときには、この案の他に「自分が好き」という、自己愛を表現したものもあったんです。「Love」にはいろいろなものがありますよね。恋愛もそうですし、親子愛や兄弟愛、友愛などさまざまな形がある。そして、恋愛対象は異性と決まったわけではないし、自分が好きなものを「好き」と言えるから「Love」になるんだなと思い至ったんですね。自分の「好き」を自分で認めるということは、自分を愛することにもつながりますが、たとえばLGBTの方達にはそれを認めることにも葛藤があったりするのかなと考えて、そういったことも表現できたらと思いました。
また、自分はあまり人を好きになったことがなかったので、「Love」というテーマを聞いたときに、最初は困ったんです。みんなは自分の経験からいろいろ考えたりもできるだろうけど、それがなかなか難しかった。でも、LGBTの方でもそうでない方でも、誰でも自分を認めて愛することはできる──そんな意味も作品に込めました。

AFLOATの大沢さんとのコラボレーションは、いかがでしたか?

M 大沢先生は私たちの希望に対して、いろいろとアドバイスやご指摘をくださいました。それも、「こういうのはどう?」「こっちにしてみない?」という口調で、私たちが意見を言いやすい空気を作ってくださって。作品をよりよくしてもらえましたし、ひとりのクリエイターとして尊重してくださいました。
メイクが全然できなくて、どうしようかと思っていたときにも、さっと手助けしてくださって、柔軟に対応していただいて。ヘアだけでなくメイクもしてくださるし、引き出しが多い方だなと感じていました。

実際にモデルさんを使って作品を作ってみて、気づいたことや、想像と違ったことなどはありましたか?

M 本番に向けて鼻の高いモデルさんを探して練習していたのですが、顔の凹凸がまったく違っていたので、本当に難しかったです。顔にまっすぐなラインを引くのにも、横から見るとまっすぐでも、正面から見るとガタガタだったり。また、練習のときは友人にモデルをお願いしていたので、顔をグイッと動かしたりしていましたが、モデルさんにはそういうわけにいきません。技術面で、まだまだだなと思うことが多かったですね。

出来上がった作品の写真を見て、どう思いましたか?

M 他の学生の作品は、創作的なヘアだったり、メイクも凝ったものだったりするのに対して、自分の作品は顔にラインを引いただけですし、アフロヘアで飾りを変えていくだけで、「写真では映えないかも」と不安に思っていました。でも、いざ撮影していただいたら、ちゃんと作品になった──それまでは、メイクをしただけという感じだったのが、写真に撮ることでキレイな作品になっていたのですごいなと思いましたし、自分の考えていた世界観を表していただいたと思います。アレンジが変化するごとに、それぞれで表現したいものがあったのですが、レスリーさんは写真でその世界に持って行ってくれる。それには本当にびっくりしました。自分が考えていたものを上回る形にしていただきました。

ここからは、作品以外のことでうかがいます。美容の道に進もうと思ったきっかけはなんですか?

M 中学生の頃まではあまり自分に自信がなかったのですが、高校に入ってメイクやヘアをするようになったら少しずつ自信を持てるようになって、ちょっと変われたんです。ヘアやメイクを変えることで気持ちが前向きに変わったので、そういう経験をいろいろな人にもしてあげたいと思うようになり、美容師の道を選ぶことにしました。
小学生の頃から髪の毛をいじるのは好きで、中学生のときには美容師になろうと思っていたんですが、高校のときに両親から「勉強して大学に行きなさい」と言われていたんですね。そこで一度は諦めてしまったんですが、やっぱり美容師になりたい、と。それで、両親を説得して、高校2年生の冬休み前くらいに進路を決めました。

たくさんの学校のなかから、山野美容専門学校を選んだのはなぜですか?

M まずは施設がしっかりしているところですね。地元の学校も考えたのですが、施設が小さかったんです。あと、山野美容専門学校は、最初に全部のコースを体験できること。メイクもカラーも、全部1回やってみて、そこから選べるんです。私はヘアメイクの道に進もうと思っていたのですが、何が得意なのかもわからなかったですし、他にやりたいことがあるかもしれないと思っていたので、いろいろなことを経験してからコースを選びたいと思っていたので。
また、今回の経験もそうですが、海外の方々との交流やヘアメイクのショーなど、イベントが多いんです。他の学校ではできないような経験をさせてもらえるのではないかと思ったので、山野美容専門学校に決めました。

学生生活の楽しいところ、苦しいところはどんなところですか?

M 先生方がとてもフレンドリーなんです。いろいろと教えていただくのですが、私たちを引っ張っていくという感じではなくて、見守ってくれている感じ。ここで学ぶのは技術なので、自分で習得していかないといけないことが多いんですよね。そのなかで、見守ってサポートしてくれるという感じで、私たちの思いを尊重してくれます。作品を作るときも、先生方の経験から、技術を含めて実用的なアドバイスをたくさんいただきました。

将来の夢はなんですか?

M 卒業後は、最初はサロンに勤めてカットのできる美容師になりたいと思っています。結婚や出産の時期を挟んでも、美容師として働けるように経験を積んでおきたいので。でも、今目標としているのはヘアメイクの仕事ですね。雑誌の表紙などのアーティスティックなヘアやメイクを仕事としてやっていけるようになりたいと思っています。そのためには、美容の技術の他にも、英語も勉強しないといけないなと思っています。アーティスティックな現場は日本だけでは収まらないし、収まりたくない。英語は苦手なので、勉強していきたいと思っています。