LOVE INVASION

新井彩香さん
Sayaka Arai

宮村浩気さん AFLOAT
Hiroki Miyamura

新井彩香

宇宙人を作品のモチーフにしたきっかけを教えてください。

S 私が好きなドラァグクイーンが、いつも「私は宇宙人だ」と言っていて、この作品と似たようなメイクをしていたんです。それがとても可愛いなと思っていて。最初は案を4つ提出したのですが、そのなかでストーリーに展開できるのはどれかを考えて、「デートの準備をしている宇宙人にしよう」ということになりました。ですから、最初から1冊を通してのテーマである「Love」を意識していたわけではなく、自分の好きなドラァグクイーンを再現していき、そこに「Love」の要素を入れていったという感じです。
実は私は、撮影をしている最中に泣いてしまったんです。後半のほうで時間がタイトになってしまい、時間内に本当に自分の作りたい作品ができるのかと不安になって、涙が止まらなくなってしまって。でも、最終的にはとてもいい写真が撮れて、嬉しく思っています。モデルさんもとてもやさしくて、「頑張れ!」「大丈夫、できるよ」という感じでいてくれましたし、AFLOATのみなさんも、ずっと「頑張るぞ!」と言ってくださっていたので、最後までできました。

AFLOATの宮村さんとのコラボレーションは、いかがでしたか

S 宮村先生は、面白くて緊張をいい感じにほぐしてくれる方。場を和ませてくださいました。ひとりで練習していたときは、思うようにウイッグのボリュームを出せなくて不安だったのですが、宮村先生にやっていただいたら、理想のボリュームになっていて。最後、髪飾りを載せるときも、飾りを安定させるのが大変だったんですけど、宮村先生のおかげでできました。私が思い描いていたことを、宮村先生の力で叶えてくださったという感じです。

実際にモデルさんを使って作品を作ってみて、気づいたことや、想像と違ったことなどはありましたか?

S 思っていたのと違うというよりは、思っていたのよりいいものができたという感じがあります。それは、宮村先生をはじめとした美容師さんたち、モデルさん、さらにはレスリーさんの写真の撮り方とか、小道具の使い方のおかげだと思います。私は、最初に自分が描いたイメージ画が、他の人のものとは違う感じだなと思っていたんです。芸術的というよりはコミック的というか……。ですから作品も面白い感じになってしまうのかなと思っていたけれど、みなさんの手助けのおかげで芸術作品になれたかなと思っています。

出来上がった作品の写真を見て、どう思いましたか?

S 最初はどうなるかわからなかったので怖かったのですが、本当にちゃんと雑誌に載っていそうな作品にできるんだ、と感動しました。宮村先生からも、「本当にいい作品になったね」と言っていただいたので、すごく嬉しかったです。
本番の2日前にレスリーさんから、「ワイヤーと小さいボールを持ってきて」とアドバイスをいただいていて、どうやって使うんだろうと思っていたのですが、最後のアレンジで、レスリーさんが小さいボールをくっつけたワイヤーを、モデルさんの身体にぐるぐると巻いていったんですね。たぶん、惑星を再現しようとされていたんだと思います。また、同じアレンジでは顔中にパールを貼ったのですが、それはAFLOATさんからのご提案でした。ですから、最初に自分が考えていたことからどんどん進化していったんですね。今振り返ると、最初に自分が考えていた最終アレンジは、つまらなかったなと思います。みなさんからのアドバイスがあったから、面白いものになれたのかな、と。とても楽しかったです。

ここからは、作品以外のことでうかがいます。美容の道に進もうと思ったきっかけはなんですか?

S 私が通っていた高校は自由な校風だったので、当時から髪の毛を染めていたんですが、私はすごい癖っ毛で、アフロなんです。それが嫌で、中学生の頃から縮毛矯正をかけていたのですが、初めて髪の毛を染めに行ったとき、「縮毛矯正をかけている髪にはブリーチできません」と断られて、悲しい気持ちになったんですよね。そのときから縮毛矯正をやめて、最近はカーリーヘアで過ごしていますが、カーリーヘアのままの自分でcomfortableな状態になれたし、自分を好きになれた。こういう経験を、ハーフの子とか、みんなに広めたいという思いがありました。
また、高校生のときにアルバイトで出会った先輩が、美容師になられたんです。先輩が美容師として働いている姿を見て、楽しそうだなと思って。美容やファッションにはもともと興味があったので、この道に進もうと決めました。

たくさんの学校のなかから、山野美容専門学校を選んだのはなぜですか?

S 進路を決めたときはアメリカにいたので、オープンキャンパスには行けなかったんです。それで、いろいろな学校からパンフレットや資料を送ってもらって見ていたのですが、山野美容専門学校は国家試験合格を達成できるというのを見て、それはすごく強いなと思ったからです。さらに、ひとつ上の代に私の高校の同期がいて、その子から「YAMANOはすごい楽しいよ」という話を聞いていたので決めました。知っている人がいて、その人が楽しんでいるということは、悪い場所ではないのかな、と。学校生活を楽しみながら、ちゃんと技術や勉強もできそうだなと思ったので。

学生生活の楽しいところ、苦しいところはどんなところですか?

S 苦しいところは、今のところはないです。技術の授業で髪の毛をいじっている時間が楽しいですね。最近、オールウェーブの授業が始まりましたが、先生たちも話しやすいですし、毎日楽しいです。

将来の夢はなんですか?

S 今は美容師を目指していますが、美容師になれたら、数年日本のサロンで働いた後、30歳くらいでパリコレのヘアメイクさんのアシスタントになるという夢を持っています。でも、美容師もヘアアーティストもどちらも魅力的なので、迷い中です。まだあまり経験がないのでわからないのですが、家にいるときはいろいろなヘアアレンジを試してみたりして、ヘアは楽しいなとも思いますし、今回、モデルさんにメイクをしてみて、セルフメイクとは全然違って難しかったけれど楽しかったから、ヘアとメイク、どちらかというのはないですね。覚えることはたくさんありますが、両方できるようになりたいです。