COLORS OF HEARTS / FRUITY BEAUTY

矢田菜津紀さん AFLOAT
Natsuki Yada

野口穂南
Honami Noguchi

田阪萌華
Moeka Tasaka

矢田菜津紀さん AFLOAT
Natsuki Yada

ご担当された作品の感想をうかがえますか。

N 田阪さんの「FRUITY BEAUTY」は、日本の四季の美しさを伝えられる作品。メイクを派手にする感じでもなかったので、モデルさんのよさを引き出しつつ、「リアルなフルーツを使っていきたい」ということで、生っぽさを伝えられるかなと思いました。最初は買った枝とかをつけていたんですが、「もうちょっとリアルな感じが欲しい」という意見を出して、拾った枝を使ったりして、リアル感をどれだけ引き出せるかということに重点を置きました。2〜3回学校で練習をして、作品を見てからどんどん意見を足して、しっかり作り上げた感じです。

N 野口さんと作った「COLORS OF HEARTS」は、正直、この作品を選ぶかどうかすごく悩みました。でも、Loveという感情の変化──最終的に全部壊れてもまた1からピュアな気持ちでスタートするという彼女のストーリーがとても伝わってきたので、それを表現してあげたいという気持ちが強かったんです。最初は現実的に、技術としてすごく難しそうだったので、やめておこうかなとも思ったんですけど(笑)。こだわったのはメイクですね。ピンクや黄色は薄めに置いて、でも嫉妬深さを表すために紫や緑、青は黒を混ぜてあえて深くし、色をはっきりさせました。表情がわかるように白はチークに載せてやさしくしたり。色のなかにも物語があるんです。ウィッグも学生さんが1回作り直して、すごいがんばってくれました。

コラボレーションをした感想はいかがですか?

私たちは技術的にできることを考えてデザインしますが、何もできない状態でイメージするのとでは柔軟性が違いますね。何もできないところから考えて、そこを私たちが手助けをするというのは、すごくいいアイデアだったと思います。自分では考えられなかったイメージを出してくれましたし、それを「実現できるんだ」と、私もすごく勉強になりました。何度か学校に来て、学生さんたちといろいろ話し合ったりもしたので、ただ本番に挑むというよりも、どれだけ準備できたのかという過程がとても大事だったかなと思います。

レスリーさんが撮影された作品をご覧になっての感想をうかがえますか。

N 引き出し方がすごすぎて、レスリーさんの世界観に私も完全に飲み込まれて、圧倒されましたね。普段は雑誌の撮影もありますが、カメラ越しに作品を見てもだいたいイメージどおりなんです。でも、レスリーさんが撮った瞬間、全然イメージと違うものになったので、本当に、一生経験できないんじゃないかと思いながら見ていました。

矢田さんが美容の道に進まれたきっかけはどんなことでしょうか。

N 「B.C.ビューティー・コロシアム」という番組で、「整形をしなくても内面を磨けば女の人はキレイになる」というのがあったんですね。そのとき(AFLOAT CEOの)宮村が出ていたんですけれど、「美容師さんってなかから人をキレイにできるんだ」と。自分もそれで人を喜ばせたいなと思い始めて、そこからずっと美容のほうに進みたいなと思っていました。宮村のことは、「あ、ここの社長さんなんだ」と、あとから知りました(笑)。

山野美容専門学校を選んだ理由はなんですか。

N 三大有名美容学校と言われていたのもあり、私の3つ上の兄も卒業生だったので、いちばん最初にオープンキャンパスに来たんです。そのときにいた先輩方の対応が素晴らしすぎて、心を打たれました。すごくやさしかったのと、とにかく楽しそうで、キラキラしていたんですね。それで山野美容専門学校に決めました。

学生時代の思い出をうかがえますか。

N 山野祭のヘアショーは毎回出ていたんですが、そういうイベントが好きだったのもありますし、実技の授業も石鹸を作る授業やお茶の授業などもあって……正直「美容師に関係あるのかな?」と思うような授業も、とても楽しかったです。他の学校ではこういう授業を受けるのかなって思ったりもしましたし、たくさんのことを吸収したと思います。
同期とは今でもつながりがあって、当時からずっと一緒に高め合っている感じです。この数年、毎年会社説明会で母校に来ていたんですが、今の学生さんのほうが勉強熱心ですし、自分の頃とは全然違うなと。礼儀や言葉遣いもしっかり指導されている印象があって、入社してすぐでも、お客様の前で恥ずかしくない対応ができるだろうなと思いますね。

普段、お仕事をするうえで大事にされていることはなんですか。

N 髪型よりも、お客様の心をどう掴んで、心の扉を何枚開けられるか。ただ髪だけをよくしても、表面だけぱっと直すのは誰でもできると思うので、どうすれば内側からその人の良さを出せるかな、と。お客様との距離が近い仕事ですし、お客様はひとりひとり性格が違います。だから、話し方や目線も意識して、どうしたらお客様から歩み寄ってきてくださるような人になれるのかと考えながらやっています。

美容に携わる人として、これからどんなふうに活動していきたいと考えていらっしゃいますか。

N 美容師に対して持たれる印象が、今より更に良くなっていけるような活動をしたい、というのはあります。少しずつ女性美容師も増えてきて、美容師って、キラキラした人たちが、たくさんの人を輝かせてているんだよというイメージを、どんどん強くしたいなと。男性だけでなく女性も更に活躍していけたらうれしいです。

最後に、美容業界を志す後輩たちに一言いただけますか。

H 柔軟な考えをなくさないで欲しいですね。ヘアショーなどでトップの作品だけを見るのではなく、自分たちの目線で吸収したものを、そのままの気持ちで受け止めて、考えて欲しいです。技術的にも進化はしていきますから、その歳に合ったものを自分たちなりに表現していったほうが、「すごい発想だな」と思われる作品が生まれると思うので。たとえばAFLOATにはフェミニンというイメージがあると思うんですが、それに合わせすぎると、自分がもともと好きだったものをどんどん見失っていきます。でも上の人たちも、その人の個性がよくて選んだので、それを失わないようにして欲しいなと思います。

※タイトルからそれぞれのインタビューをご覧いただけます